2005年12月31日

2005年に読んだ日本語の本のTop 20

1. 「カルロス・ゴーン 経営を語る」 (経営・伝記)
−三つの大陸で育ち、三つの大陸を飛び回りながら世界的な二つの自動車企業のCEOを兼ねる、この時代の最強のビジネスリーダーと呼ばれても遜色はないカルロス・ゴーンの伝記。本人のインタビューを元に編集されているので、彼の原点はどこであり、彼が何を考え、どう日産を立て直したのかを理解することができる。

2.「驚異の百科事典男」 (伝記・オタク)
−確かに驚異である。ブリタニカ百科事典をAからZまで読み倒し、それをネタにして本を書いて、印税ウハウハだなんて常人では思いも付かない奇天烈な思考ではないか。主人公もAJも、その周りの人も結構いい味を出しているので、ただの百科事典感想文ではない。乞う一読。

3.「サバイバルとしての金融」 (経営・経済)
−夏のインターン期間中、最初に出勤した日に、チームの人たちが忙しすぎて私にかまってくれないとき(=仕事がないとき)に、読んだ思い出の(?)本。ハゲタカとか金の亡者とか社会から皮肉混じりな見方をされる金融マン側の正義を読んでる側が恥ずかしくなるほどストレートに書いたわかりやすい本。

4..「信長の戦争」 (歴史)
−三段撃ちや一夜城の神話を崩し、なぜ信長がすごいのかを実証的に書き記す名著。

5.「魔術士オーフェンはぐれ旅」シリーズ (ライトノベル)
−全20巻のシリーズの再々読。いわゆるライトノベルは好きだし、日本語を学んだとき、結構役にたってけど、高く評価したりはしない(だから読書量の半分以上がライトノベル&マンガであるにもかかわらず、ここではあまり紹介しないと思う)。だけどこのシリーズはオーフェンというキャラクター造形に共感しているので、高く評価している。

6.「サマー/タイム/トラベラー」 (SF・ライトノベル)
−SFオタクたちの全能感いっぱいの青臭さと純粋な少女が救いだという青春SFのだめだめなところを引きずって入るけど、地域通貨や各種のガゼットがすごいとしかいいようがないので、高く評価するしかなさそうだ。

7.「経済学者たちの闘い」 (経済・歴史)
−読むべし。マイナーな経済学者たちもちゃんと拾って、経済学という学問がいかにして近代を分析し、築き上げたのかについて丹念に一筋の理論を記しあげた傑作。

8.「カフカのように孤独に」 (評論・伝記)
−読む人を選ぶ一冊。少なくともカフカの数少ない著作をほとんど読んだことがあって、カフカの生い立ちや伝記的事実を踏まえた上で読まないとチンプンカンプンな本。この本はなぜか松本駅の隣にあるビルの本屋で買った。

9.「江戸三00藩 最後の藩主」 (歴史)
−べつにすごいとか共感するとかではないけど、ただ大時代的な変革物語(新撰組とか坂本竜馬とか)の影でマイナー藩主たちがどんな人生をたどったかを読めるいい本。

10.「現代アラブの社会思想」 (世界)
−前回紹介した「フランスの外交力」と同じく、「ただそこにある外国」を偏見なく、丹念に知ろうとする書物。

11.「言語の脳科学」 (科学)
−ちょーすげー本。脳も科学もバックグラウンドにない私にとっては、「すげー」としか言いようの無い一冊。

12.「Diet Shingo」 (ダイエット・タレント本)
−痩せれ!という姉の一喝にもぶれることなく肥大していく今年の私…。

13.「イギリス革命史」 (歴史)
−名誉革命とかをディテール付きで知ることは実生活において何の意味も成さないのかもしれない。しかしながらわれわれが現在享受している民主主義というものの原点は名誉革命にあるのを忘れてはいけない。だから読んでみてください。

14.「博士の奇妙な思春期」 (オタク)
−オタクについての精神分析っぽい本。そういえば昨年、ベネチアビエンナーレに行ったとき、日本館にオタクの部屋をミニチュアにしたものがあった。この本を読みながらそれを思い出した。

15.「右傾化に魅せられた人々」 (世界)
−ヨーロッパの移民排除運動についてのルポ。フランスの暴動のときに再読。実はこのTop20の中で一番読まれなければいけない本だと思う。

16.「メカフィリア 押井守・映像機械論」 (オタク)
−押井守が本人の映画の中に出てくるメカについて喋り捲る本。押井作品は90%ほど抑えておかないとなんのことかわからないかも。

17.「神狩り2 リッパー」 (SF)
−朝日新聞の書評でこれをGreg Eganに比肩すると書いたどっかのSF批評家(英文学の享受でもある)がいるのだが、さすがにEganさまと比べることはできない。でも、読むべし。

18.「中国古代の科学」 (歴史・科学)
−薄いし平易だしこれ一冊読めば中国古代の科学をしることができるし、読んでみるべし。

19.「市場社会の思想」 (経済・歴史)
−経済史入門にはもってこいかも。

20.「フランスの外交力」 (世界)
−フランス外交の全貌を丁寧に、特定の思想につられること無く、ただ書き記した佳作。著者の山田は、日本の在仏公使らしいのだが、こういう冷静で知的な外交官がいるということは日本にとって幸せなことだろう。


評:経済3冊、経営2冊、伝記3冊、オタク3冊、歴史6冊、ライトノベル2冊、SF2冊、評論1冊、世界3冊、ダイエット1冊、タレント本1冊 (一冊に二つのジャンルを当てた場合があるので20冊以上になります)。推理小説が一冊も無い!!!という波乱の一年でした。今年の前半は忙しく、中盤にはインターン関連本を読み、後半にはThe New Annotated Sherlock Holmes読んでたのでミステリーはあまり読まなかったりしてます。村上春樹が無いのも久しぶり(10年ぶり)ですね。
posted by 白紙状態 at 15:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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